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駿河台経済新聞

神田駿河台から発信する経済・ビジネス・社会情報

そもそも正義とは:『正義論の名著』(中山元)

そもそも正義とは何であろうか、そして正義は政治の場においてどのようにして果たされるのか。この根源的な問いは古代ギリシャから現代に至るまで西欧政治哲学の主たる論点であり、数多くの学者がそれぞれ本を著してきた。

正義論の名著 (ちくま新書)

正義論の名著 (ちくま新書)

 

当然、それらの数は膨大であり、これまで正義論を網羅し理解することは簡単なことでは無かった。

しかし、この『正義論の名著』は学者ごとに正義をまとめることにより、はじめて政治哲学に触れる人でもしっかりと正義論を理解出来るようにしたものである。かの有名なプラトンや、ベンサムロールズ、そしてマイケル・サンデルなど、約30名もの学者の正義論がまとめられている。

この一冊で正義論のエッセンスがわかる!

◆感想

マイケル・サンデル教授の『これからの正義の話をしよう』によって一躍注目を浴びた正義論。政治形態について、倫理について、社会保障制度について……様々な形で正義は現れ、その在るべき姿が議論されている。

例えば、トロッコ問題という問いがある。「あなたの運転するトロッコのブレーキが壊れた。トロッコをこのままの方向に走らせると作業員5人が轢き殺される。しかし進行方向を代えれば作業員1人だけが轢き殺される。あなたは向きを変えるべきか?」

これは正義論における重要な命題の一つである。この哲学的な問い掛けに、絶対の答えは無いだろう。しかし、現代政治においてもこのような正義論の素養が必要となっているのだ。

 

今こそ、正義について考えてみませんか?