駿河台経済新聞

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【10期】前期 課題書紹介 Part 1

こんにちは!飯田ゼミ10期です!

今回は、1つ目の投稿で予告していた前期で扱った課題書の紹介をしたいと思います❗

Part 1で紹介するのは、
『「学力」の経済学』
『義理と人情の経済学』
『美貌格差:生まれつき不平等の経済学』

の3冊です✨


『「学力」の経済学』

著: 中室牧子

これまで、ゲームは子供に悪影響を及ぼすのか?子どもの教育にはいつ投資すべきなのか?といった教育に関する疑問は、個人の経験をもとに語られることが多くありました。
一方で、筆者は「データは個人の経験に勝る」とし、科学的根拠(エビデンス)によって私たちが持つ教育の「思い込み」を覆します。

本書は、春学期の一番初めに扱った中の一冊です。
論文のように、内容の一つ一つが論理的根拠に基づいており、経済統計を学んだことのない人でも簡単に納得できました👏

たとえ研究の結果が「分からない」となっても、「何らかが影響しているのではないか」「本当に差がないのか」を考える思考回路を構築する一助になると思います‼



『義理と人情の経済学』

著:山村英司

本書は、「義理に厚い会社の業績は上がる」「分業して喧嘩の少ない夫婦は、幸福度が低い」など、一見、不合理な人間行動を、「共感」「信頼」「嫉妬」「利他」「幸福感」に注目してデータ分析するものです。

身近なテーマを経済学的アプローチでわかりやすく説明する一冊です。
各章、面白い切り口から事象について筆者の見解を知ることができ、この一冊を読むだけで幅広い知識を得られます😎
経済書を読み慣れていない方に特にお勧めの一冊です❕



『美貌格差』

著:ダニエル・S・ハマーメッシュ
訳:望月衛

著者は容姿が与える影響をデータや事例を用いて実証しています。
この一冊で、「容姿の良い人と悪い人にはお金で換算してどれくらいの差が生まれるのか」から、「その差が生まれるのは誰のせいなのか」そして、「この差別を解決するにはどうすればいいのか」へ議論を発展させます。

容姿を数値化することは難しいように感じられますが、著者は工夫して経済学的に実証を行い、私たち読者を説得します。

実は女性よりも男性の方が美貌によって収入に格差が生まれているという事実は衝撃的でした。
そして、それは実は社会構造に問題があって…という流れには目からうろこでした👀👀

訳書のため本文の理解に苦しむこともありましたが、内容はとても面白い本です。ぜひ読んでみてください!